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黒薔薇学園の白い百合たち
第2章 部屋で二人っきり

土方先生の自転車を見送り
校門を出ると
写メを撮ったあの子が校門の陰から飛び出してきた。

「約束…忘れてないだろうね?」

「ええ、写メを消してもらわなきゃいけないから
精一杯おもてなしをするわ」

肩を並べて歩いていると
それを見つけた生徒に何を言われるのかわからないので、彼には数歩後ろを歩いてもらうことにしました。

ワンルームマンションに招き入れると
「へえ~…いい部屋に住んでるじゃん」と
生意気にも大人びた口調で部屋を誉めてくれた。

「バイトだけで一人住まいなんてできないわ
親からの仕送りで何とか暮らしていけてるようなものよ」

本当は仕送りに頼らずに
おんぼろアパートでもよかったんですけど
両親は心配だからとセキュリティのしっかりしているこのマンションを選んでくれた。

「お腹減ったでしょ?何か作るわね」

何がいい?と聞きたいところだけど
あいにくと冷蔵庫にはこれといった食材もなく
仕方なくパスタでナポリタンを作って上げた。

食べ盛りだからと
かなりの大盛りにしてあげたけれど
彼は「旨い!旨い!」と言いながら
ペロリと完食してしまいました。

「さて、食事も終えたし
デザートを頂くことにするかな」

「デザート?」

「由里ちゃんの体に決まってるじゃん」

そういうと「こっちに座ろうぜ」と
私をベッドに座らせた。

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