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黒薔薇学園の白い百合たち
第17章 帰京
「今回の事については
先生にも多大なご迷惑をお掛けして…」
なおも釈明しようとする私の発言を遮って
「仕方ないよねえ
インフルエンザだもんね
寝込んでスマホも見れない状態だったんだって?」
「はい?」
「先ほど君の教育実習先の黒薔薇学園から
連絡がありましたよ」
「学園から?」
私は何の事やらさっぱりと要領が掴めませんでした
「まあ、何はともあれインフルエンザに罹患したのなら仕方ないですよね
学園からも教育実習の残り4日をリスタートさせて欲しいそうですよ」
「チャンスをいただけるんですか?」
「学園からも是非にと言うことですので…
聞くところによると、君は生徒の信頼も厚くて慕われているそうじゃないですか
私も教え子が立派に教員に育ってくれるのを楽しみにしてますよ」
今日は本当にご足労さまでした。と
教授はソファから腰を上げた。
「そうそう、たかがこれしきの話で呼び出してすまなかったねえ
本当は呼び出して停学処分を…なんて考えていたんですけどね
学園からの報告が無ければ一大事になるところでしたよ」
良い先生になりなさい。
そう言って教授は私に握手を求めてくれた。