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黒薔薇学園の白い百合たち
第5章 私の初体験
私もけっこう酔っていたせいで
それで会話を打ち切ればいいのに
ついつい、そのときの事を話し始めていました。
。。。。。。。。
あれは小6の夏休みの事でした。
当時、我が家は父と母が離婚してばかりで
生活のために母は風俗に勤め始めていた。
いえ、もともと風俗で働いていたんだっけ?
そして客と深い仲になっちゃって
それが原因で離婚したんだっけ?
まあ、あの時は
家庭がぐちゃぐちゃになっちゃったので
記憶を消したい深層心理が働くのか
あまりよく覚えていません。
あの夜も
母はおそらくお客さんとアフターデートをしていたのか、いつもより帰りが遅かったんです。
深夜近くになって母から
『今夜は帰れないから戸締まりをしっかりして寝なさいね』と連絡が来ました。
おんぼろのエアコンは効きが弱くて
部屋にいるよりも外の方が涼しいと感じました。
どうせ蒸し暑くて寝れないのならと
私は一人で児童公園にいってブランコに乗っていた。
そこに一台の自転車が通りかかりました。
「あれっ?由里ちゃん?
どうしたんだい?こんな夜更けに」
声を掛けてくれたのが
アパートのお隣に住んでいる大学生のお兄ちゃんでした。
「お母さんが帰ってこないというから
夜遊びしてるの」
「ダメだよ!女の子がこんな夜更けに一人で外に出るもんじゃないよ!」
お兄ちゃんは私を叱りつけて
自分の部屋に招いてくれた。