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黒薔薇学園の白い百合たち
第5章 私の初体験
木ノ下淳平という名のお隣の大学生は
苦学生という言葉に縁のない男性でした。
なんでも、実家が裕福な資産家で
かなりの仕送りをしてもらっていたそうです。
余裕でワンルームマンションに住めるのに
わざわざ安いアパートを選んでいるのは
演劇の勉強にお金を回すためだとか言っていました
安いボロアパートでしたが
うちとは違って最新型のエアコンが備えてあって
我が家とは比べ物にならないほど快適なおへやでした。
「一人で寝るのが寂しかったら
今夜はうちに泊まるかい?」
そのお誘いに
私は二つ返事で快諾しました。
なんといってもすごく室内が快適でしたから。
「お布団、ひとつしかないんだ…
僕と一緒に寝ることになるけど
それでも構わないかい?」
「うん。それでもいいわ」
お布団に潜り込んで
お兄ちゃんがトイレに向かったので
私は深夜アニメでも見ようとリモコンを探しだしてスイッチをonにしました。
でも、それはDVDプレイヤーのリモコンだったようで、テレビの電源もシンクロしてonになると同時にDVDが再生されました。
驚いたことに、
そのDVDというのがアダルトだったんです。
私は画面を食い入るように見てしまいました。