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黒薔薇学園の白い百合たち
第1章 教育実習
「旨い!!」
土方先生ったら咀嚼しながら
本当に美味しそうに食べてくれたんです。
そのように美味しそうに食べてもらえると
何だか嬉しくなって
「じゃあ、このお弁当とおにぎりを交換しません?」と
全部食べてほしくて
お弁当箱を土方先生の机の上に起きました。
「ほんとに?いいんですか?
…じゃあ…おにぎりをどうぞ」
トレード成立です
土方先生ったら「旨い!旨い!!」って
連呼しながらパクパク食べてくれました。
交換したおにぎりを食べながら
「そんなもので良かったら
明日も作ってきましょうか?」なんて
自然とそんな言葉が口から出ました。
「ほんとに?悪いなあ…」
そんな風に中睦まじくランチを食べていると
教頭の里中先生がツカツカと私たちの机に向かってきて
「聖職の場でイチャイチャするのはやめなさい!」とピシャリと叱りつけた。
「あ、すいません」
叱られてしょんぼりした土方先生は
里中教頭が立ち去ると
「あの人、オールドミスだから僻んでいるんですよ」と茶目っ気たっぷりに私にウィンクをした。
髪をオールバックにして
後頭部でお団子にしてまとめている里中教頭…
髪を降ろして度の強そうな眼鏡をコンタクトにすれば、それなりの美人なのに勿体ないわと
私は里中教頭をそんな風に観察しました。