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ラズベリーの甘い誘惑
第2章 恋は盲目の意味を答えよ。
東京に行く事を、自分で決めたはずなのに、いつの頃か不安に思うようになった。
その頃からやけに昔の事を思い出すのだ。思い出しては、不安が募る。
彼の隣で笑う自分が羨ましくて、思い出になってしまう彼の笑顔が、切なく胸を締め付けた。

「どう…、して……」

ほろり、裕香の目から一粒涙が零れた。
直輝は優しい手付きで、それを拭う。

「どうしてって、先輩、俺の事好きでしょ。俺がいないと、絶対寂しいだろうなと思って」

自信満々ににかりと笑う直輝。
その自信は一体どこからくるのか、裕香は呆れて泣き笑いのような表情になる。

「好きなんて一言も言ってない」
「否定はしないんですね」
「……、好きじゃないわ」
「嘘。目が好きだって、いっつも言ってる。今だって」

そういって、直輝は裕香の頭を力強く引き寄せる。
至近距離で見詰め合う二人。唇が触れてしまいそうなほど。
直輝は愛おしそうに目を細め、とっておきの秘密をばらすように、そっと囁いた。

「俺は、好きだよ」

その甘い囁きに誘われるがまま、裕香は瞼を閉じた。
直輝は素直にそれに応じ、唇を落とす。
ただ触れるだけの口付け。小鳥が啄ばむ様に唇を合わせた。
それが徐々に激しさを増していく。唇を貪るように、角度を変え、何度も、何度も。

「ンっ…、ふっ…」

唇の合間から吐息が零れる。
直輝の舌が唇を這い、入れてとばかりにノックする。
裕香は抵抗なく唇を開き、熱い口内に誘い入れた。
舌先はにゅるりと侵入し、中を確かめるように蠢く。
歯列をなぞり、口の上側を擽り、奥に縮こまる裕香の舌を絡めて引きずり出した。
お互いの唾液でぬるぬるの舌同士を絡め合わせると、全身が甘い痺れに包まれる。
くちゅりくちゅりと唇の合間から粘着音がして、裕香は少し恥ずかしく思った。
飲みきれない唾液が口端から零れ落ち、ぽたぽたと机を汚す。
息をするのも忘れて、心地よい感触に身を委ねた。

「ぁ、はっ、はぁっ…」

ちゅぷり、唇が離れる。裕香の唇から熱い吐息が漏れた。
直輝は裕香の口端を伝う唾液を舐め取る。
肌に熱い舌先が這う感覚に、裕香は小さく声を上げた。

キスでどろどろに溶かされた脳内。
惚けた瞳に映る、優しい笑顔を浮かべる直輝に、裕香はそっと呟く。

「私も……、」

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