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ラズベリーの甘い誘惑
第1章 王子様はお姫様を夢見る。
王子様は浴室から戻ると、女の子は目を覚ましていました。バスローブに身を包んだ王子様の姿を見て、また顔を真っ赤にさせて慌てて俯いてしまいます。王子様はその姿がとても可愛く思えて、自然と口元に笑みを浮かべます。最近の作り笑顔とは全く違う、一目見れば誰でも虜になってしまいそうな、柔らかく、甘く優しい微笑みでした。

王子様はお風呂に入ったので少しばかり余裕を取り戻していました。相手が意識を失ってしまい、気持ちが萎えた事実も否めません。ですのでゆっくりと、確実に懐柔していこうと決めました。易々逃してなるものかと、いつになく本気の王子様です。

まず、先程を同じように少し距離を置いて、女の子は相変わらずベッドの上にいるので、自分はソファーへと腰掛けました。女の子は下を向いてはいましたが、王子様の事が気になるのかちらちらと様子を伺っています。王子様は勿論その事に気付いているので、目が合って驚かせないように気をつけました。

そして、微笑を湛えたまま、出来るだけ優しく、とても甘い響きを含ませて、とっておきの呪文を呟くように、そっと囁きかけます。

「エル、大丈夫かい?」

名前を呼んでもらえた女の子は、びくんと身体を大きく震わせます。その後、こくんと大きく頷きました。どうやら感激し過ぎて声が出ないようです。王子様は、そう、良かった、と、心底安心したように言いました。

女の子は、ベッドの上でしきりに身体を揺すっています。落ち着きなげにもじもじと足を擦り合わせ、手を擦り合わせ。そんな様子を王子様はただ眺めていました。王子様は女の子の方から話しかけようとしている事がわかったので、辛抱強く待つことにしたのです。

「あ、あのっ…」

暫くすると、女の子は今にも消えてしまいそうな声で、でも確かに王子様に声を掛けたのでした。

「あの、さっきの、なん、ですが……、その、本当…、ですか……?」

さっき、とは、きっと意識をなくす前に言われた事を指しているのでしょう。王子様もそれが直ぐにわかります。いつもの意地の悪い王子様なら、先程とは何の事かなと平然と言ってのけ、羞恥に震える女の子を愉しげに観察する事も厭わないのですが、今の王子様は優しく察して頷いてあげます。
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