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全部、夏のせい
第1章 出逢い

建物から出ると、朝は気が付かなかったけど、
斜め向いにとても立派な教会があった。
そのすぐ近くに、
朝、マルシェ(朝市)が立っていた小さい広場があって、
その時間は少しだけ出店があった。
「この先に小さいカフェがあったから、
そこで良いかな?」とアランは言って、
私の歩くスピードに合わせてゆっくり歩いてくれる。
そして、クロックムッシュとカフェオレで簡単なランチを取った。
アランは、クロワッサンとカフェオレだった。
寮の話をすると、
同じ建物の違うフロアに入っていることが判って、
シャワー室の話をこぼしてみると、
「僕、見張っておいてあげようか?」と真剣な顔で言った。
「僕の国では、
女性は家族以外の人に肌とか見せない風習だから、
マーサの気持ちは判るよ。
水着姿も、夫以外の異性には見せないからね」と真顔で言われて、
恥ずかしくて紅くなってしまった。
教室に戻る時、
その先を曲がった処に連れて行って、
「ほら。
本当はここに入る筈だったのに、
工事が終わらないから、
1週間、あちらなんですって」と、
古い石造りの建物をアランに見せてあげた。
入り口が開けっ放しで、
工事の道具が置いてあるけど、
職人さんの姿は見えない。
きっとお昼なんだろう。
日本だったら、
納期が遅れてたら休み時間返上で仕事をするだろうけど、
フランスにはそういう習慣はない。
下手したら、バカンスシーズンに入って、
完成しないまま、長期の休みを取るだろうなと思った。
斜め向いにとても立派な教会があった。
そのすぐ近くに、
朝、マルシェ(朝市)が立っていた小さい広場があって、
その時間は少しだけ出店があった。
「この先に小さいカフェがあったから、
そこで良いかな?」とアランは言って、
私の歩くスピードに合わせてゆっくり歩いてくれる。
そして、クロックムッシュとカフェオレで簡単なランチを取った。
アランは、クロワッサンとカフェオレだった。
寮の話をすると、
同じ建物の違うフロアに入っていることが判って、
シャワー室の話をこぼしてみると、
「僕、見張っておいてあげようか?」と真剣な顔で言った。
「僕の国では、
女性は家族以外の人に肌とか見せない風習だから、
マーサの気持ちは判るよ。
水着姿も、夫以外の異性には見せないからね」と真顔で言われて、
恥ずかしくて紅くなってしまった。
教室に戻る時、
その先を曲がった処に連れて行って、
「ほら。
本当はここに入る筈だったのに、
工事が終わらないから、
1週間、あちらなんですって」と、
古い石造りの建物をアランに見せてあげた。
入り口が開けっ放しで、
工事の道具が置いてあるけど、
職人さんの姿は見えない。
きっとお昼なんだろう。
日本だったら、
納期が遅れてたら休み時間返上で仕事をするだろうけど、
フランスにはそういう習慣はない。
下手したら、バカンスシーズンに入って、
完成しないまま、長期の休みを取るだろうなと思った。

