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第1章 出逢い

筆記試験が得意な私は、
一番上のクラスになって、
アランも一緒だった。

引率の教授まで一緒に居たから、
可笑しくて笑ってしまった。


他には、ドイツ人のお医者さん。
大学入学準備だという、アランやその友達。
スイス人や北欧の女性も大学入学準備と言っていた。

そんな少人数のクラスだった。


他の日本人達は、真ん中くらいのクラスに振り分けられていた。
でも、筆記試験は得意だけど、ヒヤリングは苦手らしく、
その後、下のクラスに変更になったようだった。

下のクラスは、陽気なイギリス人の高校を卒業したばかりのコが多くて、
賑やかそうで、ちょっと羨ましかった。


授業の後、アランが「一緒に帰ろう」と言ったけど、

「えっと…。
着替えとかのお買い物に行くから、
今日は独りで帰ります」と答えた。


流石に下着とかも買いたいから、
男性と一緒に買い物に行けるはずはない。


「そう」と言ったアランは、
顔を紅くしていたのかもしれないけど、
漆黒の美しい肌では、
紅くなっているかも判らなかった。


前日、歩いた時に見つけたスーパーに入ってみて、
取り敢えず、コットンや麻素材のワンピースと下着、
それに生理用ナプキンを買ってみた。

日本から持ってきていたモノとは品質も酷そうだけど仕方ない。

無印やユニクロもない古い街で、
洋服を選ぶのも大変だなと思って、
ひとまず、洗い換えだけあれば良いかなと思って、
最小限のものを買ってみた。