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全部、夏のせい
第1章 出逢い
寮に戻ると、入り口のロビーのソファに、
長い脚を折り曲げるようにアランが座っていて、
私を観るとにっこり笑って、

「荷物を持つよ?」と言ってくれた。


「あら?
お友達は?」と訊くと、
肩を上品にすくませて笑った。


エレベーターは壊れていて、
のんびり階段を登って行くと、
うっすら汗をかいてしまった。


今日もお部屋の水道で、
身体を拭いて、
髪も洗おうかなと思っていたら、
まるで心を読んだように、アランはこう言った。


「シャワールーム、
他の人が入らないように見ててあげるから、
シャワー浴びると良いよ?
この時間なら、人が少ない」


「えっ?」


「ドアの外で見張ってるから」と言ってくれるので、
甘えさせて貰うことにした。


飛行機の時間も含めると3日は洗ってなかったから、
髪を洗えるのはとても嬉しくて、
部屋からお気に入りのシャンプーやボディソープと買ったばかりの着替えを持って、
シャワー室に向かった。


そして、本当に忠犬のようにアランは外で見張ってくれていて、
私は無事にシャワーを浴びることが出来た。


タオルで髪をガシガシ拭いてから外に出ると、
アランがシャワー室の外で腕組みをして立っていた。



「ありがとう」と言うと、

「良い香りがするね?」と笑う。


「夕食は?」と訊かれたけど、

「何も考えてなかった!」と答える。


「じゃあ、一緒に食べようよ。
7時に下のロビーでね?」と言うと、
踵を返してスタスタと階段に行ってしまった。


そんな感じで、
その週はアランとランチや夕食を取ることが多かった。

アランは基本的に無口で、
私の話を聴きたがった。

でも、落ち着いて穏やかな低い声は聴いていて落ち着くし、
詮索するような感じもしないので、
一緒に話をするのは嫌いじゃなかった。

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