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全部、夏のせい
第1章 出逢い

金曜日に事務室に行くと、
「まだ完全ではないけれど、
古い建物の寮に移っても構わない」と言われた。
それで、授業の後、引っ越しをすることにした。
引っ越しと言っても、たいした荷物はなくて、
バッグにリュック、それにスーパーで買ったモノを入れたエコバッグだけだった。
昼休みに引っ越しの話をすると、
アランは少しガッカリした顔をして、
「淋しくなる」と言ったけど、
「毎日、教室では会えるでしょ?」と言うと、
「そうだね?」と呟くように言った。
そして、思い直したような顔で、
「引っ越し、手伝うよ」と笑う。
そんな大変な荷物じゃなかったけど、
ガッカリした顔を見たくなかったから、
「ありがとう」と言った。
授業の後、
荷物を全部持ってくれてるアランとのんびり歩いて、
引っ越し先の寮に行った。
まだ、工事の人がウロウロしていたけど、
入り口の処にはコンシェルジュだという陽気なおじさんが居て、
両頬にキスをして、マシンガンのようにあれこれ話を始める。
門限があるから時間外は自分が居ないとドアが開かないということや、
まだ水廻りの工事が途中だということなんかを説明された。
要するに、
お湯が出ないということらしい。
まあ、夏だから何とかなるかな?と思っていたら、
アランが心配そうな顔をする。
「大丈夫よ?
温かいシャワーを浴びたくなったら、
そっちの寮に行くから、
また、見張りをしてくれる?」と言うと、
真剣な顔で頷いた。
「まだ完全ではないけれど、
古い建物の寮に移っても構わない」と言われた。
それで、授業の後、引っ越しをすることにした。
引っ越しと言っても、たいした荷物はなくて、
バッグにリュック、それにスーパーで買ったモノを入れたエコバッグだけだった。
昼休みに引っ越しの話をすると、
アランは少しガッカリした顔をして、
「淋しくなる」と言ったけど、
「毎日、教室では会えるでしょ?」と言うと、
「そうだね?」と呟くように言った。
そして、思い直したような顔で、
「引っ越し、手伝うよ」と笑う。
そんな大変な荷物じゃなかったけど、
ガッカリした顔を見たくなかったから、
「ありがとう」と言った。
授業の後、
荷物を全部持ってくれてるアランとのんびり歩いて、
引っ越し先の寮に行った。
まだ、工事の人がウロウロしていたけど、
入り口の処にはコンシェルジュだという陽気なおじさんが居て、
両頬にキスをして、マシンガンのようにあれこれ話を始める。
門限があるから時間外は自分が居ないとドアが開かないということや、
まだ水廻りの工事が途中だということなんかを説明された。
要するに、
お湯が出ないということらしい。
まあ、夏だから何とかなるかな?と思っていたら、
アランが心配そうな顔をする。
「大丈夫よ?
温かいシャワーを浴びたくなったら、
そっちの寮に行くから、
また、見張りをしてくれる?」と言うと、
真剣な顔で頷いた。

