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全部、夏のせい
第8章 暗雲〜東京、横浜、そして…
アラムは、私と祖母に改めて自分の状況や、
これからのことをゆっくり話してくれる。


「ひとまず、ビザは3ヶ月です。
観光ビザしか取れませんでした。
一緒にマーサと通ったエクスの大学院に進む予定でしたが、
辞めました。
日本の大学院を受験しようとも思いましたが、
きちんと仕事をしていることが、
結婚を認めていただける早道と思って、
フランスで、国連高等弁務官事務所に採用されました。
今、日本の事務所で働けないか、問い合わせ中です。
それもあって、すぐに日本に来れなくて…」と言った。


「えっ?
私の為に、進学を諦めたの?」と驚くと、

「そんなの、全然構わないよ。
それに、ケンブリッジで大学院までは出てるから。
そっちは経済学だったけど、
フランスで国際法を学ぼうかと思ってただけだし」と笑う。


「そうだったの?
え?
アラム、何歳なの?」

「まあ!
そんなことも訊いてないの?
この子ったら、
『恋は盲目』ね?」と、
祖母が声を上げて笑った。


「25歳になるところだよ」と言うと、

「見た目より若いでしょう?」と言うので、
祖母が更に笑う。


「万が一、真麻ちゃんのパパが結婚を認めなかったら、
どうするの?」と言われて、
私は即答した。


「たとえ、勘当されたとしても、
アラムと結婚して、
子供を育てていきます」


「良くわかったわ?
別に未成年じゃないから、
親の同意は要らないもの。
保証人は、わたくしがするわ?
それで、真麻ちゃんは、どうするの?
大学とか、仕事とかは?」


「もしも、お祖母様が助けてくださるなら…。
卒業だけはしたいです。
それと、司法試験は受けます」と言った。


「出産と重なったら、諦めます。
それも運命だから。
でも、受験出来たら、
全力を尽くして合格したいし、
司法修習生だけはして、
その後のことは、また、考えます。
アラムの仕事で、海外に行くことになるなら、
一緒に行きます」


「目標があるのは良いことよ?
でも、とにかく、
身体を一番にして、
まずは、6ヶ月目まで、秘密に出来るようにしましょうね?」と、
祖母は話を締め括った。
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