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全部、夏のせい
第10章 再びのエクス、そして隣国へ

更に1週間ほど経った日曜日に、
思い掛けずアラムのお父様がやって来た。
土埃を舞い上げながら降下してきたヘリコプターから降りて来た長身の男性は、
遠目でも直ぐにアラムのお父様だと言うことが判った。
私の元に真っ直ぐ歩いて来て、
暫く私のことをじっと観ると、
私の手を取って、両手でそっと握ってくれた。
そして、
「マーサだね?
こんな所までアラムを探しに来てくれてありがとう」と涙ぐみながら言った。
私は声を出すことも出来ず、
手を握り返すのがやっとだった。
「アダムは?
私の孫は?」と言われて、
振り返って祖母と手を繋いでいたアダムを呼んで、
「アダム。
こちらはパパのお父様よ?
あなたのグランパなの。
お義父様、アダムです。
もうすぐ、6歳になります」と言うと、
長身を屈めて、目の高さを合わせると、
「アラムの小さい頃にそっくりだ。
でも、マーサにも似ているね?」と言うと、
しっかりと抱き締めて暫く動かなかった。
そして、私の祖母にも、
「孫を大切に見守ってくれて、
ありがとうございます」と深くお辞儀をする。
祖母はにっこり笑って、
「わたくしにとっても、
たった一人のひ孫ですから!」と言った。
アリが近づいて、
「車の用意が出来ました」と言うと、
「マーサも行きますか?
アラムかどうか判らないけど、
とにかく、骨を拾いにいきましょう。
そして、鑑定をしようと思う」と、
アラムのお父様は少し厳しい顔で言った。
「勿論、行きます」と言うと、
私の腕を取り、
一緒に車に向かった。
「ああ。
アダムとお祖母様はこちらに残ってください。
悪路ですし、
少々、危ないかもしれないから。
いや。
マーサのことは、
何をおいても守りますから。
護衛も武器も充分、準備してるので…」と言うと、
「まだ、アラムと決まった訳ではないからね?」と、
私に優しい顔で言ってくれた。
思い掛けずアラムのお父様がやって来た。
土埃を舞い上げながら降下してきたヘリコプターから降りて来た長身の男性は、
遠目でも直ぐにアラムのお父様だと言うことが判った。
私の元に真っ直ぐ歩いて来て、
暫く私のことをじっと観ると、
私の手を取って、両手でそっと握ってくれた。
そして、
「マーサだね?
こんな所までアラムを探しに来てくれてありがとう」と涙ぐみながら言った。
私は声を出すことも出来ず、
手を握り返すのがやっとだった。
「アダムは?
私の孫は?」と言われて、
振り返って祖母と手を繋いでいたアダムを呼んで、
「アダム。
こちらはパパのお父様よ?
あなたのグランパなの。
お義父様、アダムです。
もうすぐ、6歳になります」と言うと、
長身を屈めて、目の高さを合わせると、
「アラムの小さい頃にそっくりだ。
でも、マーサにも似ているね?」と言うと、
しっかりと抱き締めて暫く動かなかった。
そして、私の祖母にも、
「孫を大切に見守ってくれて、
ありがとうございます」と深くお辞儀をする。
祖母はにっこり笑って、
「わたくしにとっても、
たった一人のひ孫ですから!」と言った。
アリが近づいて、
「車の用意が出来ました」と言うと、
「マーサも行きますか?
アラムかどうか判らないけど、
とにかく、骨を拾いにいきましょう。
そして、鑑定をしようと思う」と、
アラムのお父様は少し厳しい顔で言った。
「勿論、行きます」と言うと、
私の腕を取り、
一緒に車に向かった。
「ああ。
アダムとお祖母様はこちらに残ってください。
悪路ですし、
少々、危ないかもしれないから。
いや。
マーサのことは、
何をおいても守りますから。
護衛も武器も充分、準備してるので…」と言うと、
「まだ、アラムと決まった訳ではないからね?」と、
私に優しい顔で言ってくれた。

