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全部、夏のせい
第11章 パリの長い夜
アリは、野菜がたくさん入ったスープや、
自分達は絶対食べないようなレバーのパテや、
プリンやパンを買って、戻って来た。


それをトレイに載せてベッドまで運ぶと、
お義父様が、

「どれ。
食べさせてあげようか?」と言うので、

「まあ。
自分で食べられますから、
お義父様とアリも、召し上がってくださいね?」と無理して笑うと、

「では、この部屋で一緒にいただこうかな?
アリ、椅子を運んでくれ」と言って、
デスクの処で二人は食事をした。


私はあまり食べられなかったけど、
薬を飲んで、また、横になった。


「マーサは、まだまだ若いのだから、
再婚しても良いんだよ?」と急に言われて、

「アラムが帰って来てくれるまでは…」と言うと、
アラムのお父様は、
「えっ?」と声を上げると、
アリの方を見て、
私が判らない言葉で何かを言った。

アリが下を向いて、
それに答えると、
お義父様は更に厳しい声で何かを言った。


「えっ?
何ですか?」と言うと、
アリが苦しそうな顔で、

「マーサを哀しませたくなかったから…」と言うと、
そのまま、部屋を出てしまった。


「お義父様、なんて仰ったんですか?」と訊くと、

「マーサ。
アラムは亡くなったんだよ。
あの白骨は、確かにアラムのものだった。
私も辛くて、直接言えなくて、
アリから伝えるように、伝言して貰っていたつもりだった。
でも、アリも辛くて、言えなかったと。
申し訳ない。
私が言うべきだった」と静かに言った。


何を言っているか理解出来なかった私は、

「嫌。
そんなの…嘘です。
アラムは…アラムは…」と言いながら、
意識を失ってしまっていた。
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