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全部、夏のせい
第2章 好き?

「お綺麗なお嬢様ですね?」と言うと、
お爺さんは嬉しそうな顔をする。
「美人なお陰で、
昔で言うと領主様の家に嫁ぐことが決まったけど、
家も農園も大きいし、
使用人も居て、
苦労するかもしれないな。
学校はパリだったから、
仲が良い友達も近くに居ないし、
あれの母親は亡くなっていて、
支度も充分してやれなくてな」と呟くように言う。
そして、気を取り直したように、
私のことを訊き始める。
若い頃に日本語を勉強していたということで、
私に日本語で話をして欲しいと言う。
「私はフランス語を勉強したいのに!」と言うと、
「それくらい話せれば充分だよ」と笑われてしまう。
「そして、遅くなると門限が…」と言うと、
ワインを持たせてくれようとするので、
「お部屋では飲みません。
こちらに飲みに来ても良いですか?」と言うと、
とても嬉しそうに笑って、
寮の玄関まで送ってくれた。
コンシェルジュのおじさんと顔見知りらしく、
物凄い早口でお互いに何かを言って、
両頬にキスをすると、
「また、明日!」と言って帰って行った。
お爺さんは嬉しそうな顔をする。
「美人なお陰で、
昔で言うと領主様の家に嫁ぐことが決まったけど、
家も農園も大きいし、
使用人も居て、
苦労するかもしれないな。
学校はパリだったから、
仲が良い友達も近くに居ないし、
あれの母親は亡くなっていて、
支度も充分してやれなくてな」と呟くように言う。
そして、気を取り直したように、
私のことを訊き始める。
若い頃に日本語を勉強していたということで、
私に日本語で話をして欲しいと言う。
「私はフランス語を勉強したいのに!」と言うと、
「それくらい話せれば充分だよ」と笑われてしまう。
「そして、遅くなると門限が…」と言うと、
ワインを持たせてくれようとするので、
「お部屋では飲みません。
こちらに飲みに来ても良いですか?」と言うと、
とても嬉しそうに笑って、
寮の玄関まで送ってくれた。
コンシェルジュのおじさんと顔見知りらしく、
物凄い早口でお互いに何かを言って、
両頬にキスをすると、
「また、明日!」と言って帰って行った。

