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全部、夏のせい
第13章 再会
朝食をいただく時間ももどかしく感じながら、
一刻も早く、
アラムに似た人の所に行きたかったので、
アリにそう伝えて貰って、
早々にその家を出て、
村の外れに車で向かう。

正確には国境の向こう側の隣国になる位置だそうだけど、
今は比較的緩やかに行き来が出来ているらしかった。


家と言うより、小屋と言った方が似合う建物がポツポツと並んでいる。

「前に何度か行った隣国のキャンプみたいね?」とアリに言いながら、
その中の一つから出て来た男性を見て、
身体が一瞬、固まってしまう。


髪は伸びて後ろで軽く結んで、
片脚を軽く引き摺っているその男性は、
紛れもなく、アラム、その人だった。


私は車から転げ落ちるように降りて、
気づいたら泣きながら走っていた。


「アラム!」と言っている筈なのに、
声が上手く出ない。

土に脚を取られて、
転びそうになりながら、
必死にアラムに駆け寄る。

すっぽり頭から被っていた布がハラリと滑り落ちてしまう。


アラムが驚いた顔でこちらを向いて、

「マーサ?」と唇が動くのが見える。



気づいたら、アラムにしがみつくようにして、
私は涙を流していた。


アラムがゆっくり、
私を抱き締めて、髪と背中を撫でてくれた。
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