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全部、夏のせい
第14章 時間を取り戻す
カーテンの隙間から入る朝陽を浴びながら、
何度も何度も抱き合って、
幸せな気怠さの中、二度寝をした。


そして、私達は会えなかった年月を埋め合わせるかのように、
夜毎、深く愛し合っては、
昼間はアラムの母国をより良くする為の活動を一緒にして過ごした。


日本から私の家族が、
そしてスイスから子供達が来て、
少しの間、初めてのような、家族との水入らずの日々も過ごした。


アダムはまだ、幼かったので、
アラムのことを殆ど覚えて居なかったけど、
アリの方は記憶にアラムのことは残っていた。

養子になって、
兄弟として二人が同じ学校に行っていることを、
アラムはとても喜んでくれた。


私の両親と祖母も、
アラムとの再会を心から喜んでくれていた。


また、もう一人の小さいアリを養子に迎えることも、
温かい目で見てくれて、
これからは穏やかに過ごせることに安堵してくれていた。


二人の子供達はそんなに長い休みは取れなくて、
スイスに戻り、
両親と祖母も日本に帰ってしまったけど、
アラムと私はもう暫く、
私の計画が軌道に乗るまではこの地で過ごすことにしていた。
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