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全部、夏のせい
第17章 甘い一夜の夢

「取り敢えず、お洗濯物もあるし、
一度、私のアトリエに戻りましょうね?
そしたら、ちょうど、フランスにお電話掛けても良い時間になるし。
無事にお財布も見つかったから、
今夜は日本的な夕食、いただきに行きましょうか?」と言って立ち上がると、
レオンはマグカップを持って、一緒に立ち上がった。
近くの店員の方が、
それを受け取りに来てくれて、
「アリガトウ」と言うと、
店員さんが恥ずかしそうに微笑む。
レオンは誰から観てもハンサムで、
王子様みたいなのねと思って、
やっぱりこんなオバサンなんてと私はそっと唇を噛み締めると、
「マーサ?
人混み、苦手でしょう?」と言って、
私の手を握って歩き始める。
「ねえ?
恥ずかしくないの?」
「どうして?」
「だって、私…。
すごく歳上なのよ?」
「マーサ、可愛いし、
そんなに歳上って思えないから」と言って、
身体を折り曲げるようにして額にキスをする。
タクシーの中でも指を絡めて手を繋いでいるレオンは、
本当に嬉しそうに私を見つめては、
ギュッと手を握り締めていた。
部屋に戻ると、洗濯機が静かに止まっていたので、
ホカホカになっているベッドパットやシーツを取り出して、
二人で畳んで仕舞う。
そして、バスローブと薄手のブランケットを洗濯機に入れてスイッチを入れながら、
「今日はフル稼働ね?」と、
そっと洗濯機を撫でて笑った。
一度、私のアトリエに戻りましょうね?
そしたら、ちょうど、フランスにお電話掛けても良い時間になるし。
無事にお財布も見つかったから、
今夜は日本的な夕食、いただきに行きましょうか?」と言って立ち上がると、
レオンはマグカップを持って、一緒に立ち上がった。
近くの店員の方が、
それを受け取りに来てくれて、
「アリガトウ」と言うと、
店員さんが恥ずかしそうに微笑む。
レオンは誰から観てもハンサムで、
王子様みたいなのねと思って、
やっぱりこんなオバサンなんてと私はそっと唇を噛み締めると、
「マーサ?
人混み、苦手でしょう?」と言って、
私の手を握って歩き始める。
「ねえ?
恥ずかしくないの?」
「どうして?」
「だって、私…。
すごく歳上なのよ?」
「マーサ、可愛いし、
そんなに歳上って思えないから」と言って、
身体を折り曲げるようにして額にキスをする。
タクシーの中でも指を絡めて手を繋いでいるレオンは、
本当に嬉しそうに私を見つめては、
ギュッと手を握り締めていた。
部屋に戻ると、洗濯機が静かに止まっていたので、
ホカホカになっているベッドパットやシーツを取り出して、
二人で畳んで仕舞う。
そして、バスローブと薄手のブランケットを洗濯機に入れてスイッチを入れながら、
「今日はフル稼働ね?」と、
そっと洗濯機を撫でて笑った。

