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全部、夏のせい
第19章 二度目のプロポーズ、そして

重たい扉を開けっ放しにしてアリは部屋から出て行って、
程なく戻って来た時、
私は驚きのあまり、反射的に立ち上がってしまう。
柔らかいピンクの薔薇を抱えたレオンがアリの後ろから入ってくるのが目に入る。
私は声も出せないまま、目眩でフラフラとして、
椅子にまた座りこんでしまった。
「ん?
マーサ、大丈夫かな?」というお義父様の言葉に重なるように、
「良かった!
マーサ。
もう、会えないかと思ってた」と言いながら、
レオンが私の横まで駆け寄って跪くと、
美しい薔薇の花束を私に渡しながら、
「マーサ、結婚してください」と言った。
「えっ?」
と、私とアリが同時に声を上げてしまう。
「心から愛してる。
マーサ以外は考えられないんだ。
お願い。
ouiって言って?」
と、真剣な顔でレオンは私だけを見つめて言う。
私は戸惑ってしまって、
返事が出来ずに居ると、
「まあ、ここに座りなさい」と、
お義父様がレオンに椅子を勧めた。
レオンは恥ずかしそうな顔で、
「済みません。
せっかち…でしたか?」と言うと、
「マーサ、花だけでも受け取って?」と微笑んだ。
程なく戻って来た時、
私は驚きのあまり、反射的に立ち上がってしまう。
柔らかいピンクの薔薇を抱えたレオンがアリの後ろから入ってくるのが目に入る。
私は声も出せないまま、目眩でフラフラとして、
椅子にまた座りこんでしまった。
「ん?
マーサ、大丈夫かな?」というお義父様の言葉に重なるように、
「良かった!
マーサ。
もう、会えないかと思ってた」と言いながら、
レオンが私の横まで駆け寄って跪くと、
美しい薔薇の花束を私に渡しながら、
「マーサ、結婚してください」と言った。
「えっ?」
と、私とアリが同時に声を上げてしまう。
「心から愛してる。
マーサ以外は考えられないんだ。
お願い。
ouiって言って?」
と、真剣な顔でレオンは私だけを見つめて言う。
私は戸惑ってしまって、
返事が出来ずに居ると、
「まあ、ここに座りなさい」と、
お義父様がレオンに椅子を勧めた。
レオンは恥ずかしそうな顔で、
「済みません。
せっかち…でしたか?」と言うと、
「マーサ、花だけでも受け取って?」と微笑んだ。

