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全部、夏のせい
第4章 第二夫人?

アラムが連れて行った先は、
私の寮ではなくて、
アラムが長期滞在しているホテルだった。
「あ。
荷物、ホテルに届けるように言ってしまったから。
それと、あんなシャワーじゃなくて、
温かいバスタブで、
お腹を温めた方が良いと思って…」
「ありがとう」と、心を込めて言った。
本当に私の身体を心配してくれてるのが判った。
「少し休んでからお風呂にした方が良いよね?
夕食も、ここで。
鉄分多い料理を運ばせるから」と言って、
ソファに座らせてくれる。
「あの…アラム?
さっき、アラムのお友達、
私に『第二夫人』って言ってたけど、
それ、どういうこと?」と、
ゆっくりした口調で訊いてみた。
アラムは私の隣に座って、
下を向いてしまう。
「あの。
話したくなければ話さなくて良いのよ?
聴き間違えだったかもしれないし。
変なこと言って、ごめんなさい」と言ってみても、
アラムは下を向いて、
両手を組むようにして、ギュッと握り締めていた。
「気に触ること、言っちゃったみたいね。
アラム、ごめんなさい」と言うと、
アラムは私を抱き締めて、
「これ、言ったら、
マーサは僕のこと、嫌いになって、
離れてしまう」と言った。
「えっ?」
「でも、騙したり、
黙っている訳にもいかないから…」
アラムの瞳に涙が光っていて、
どうして良いか判らなくなってしまう。
固まってしまって、見つめ合っていたら、
内線なのか、電話が急になって、
アラムは立ち上がって電話に出ると、
「荷物、届いたって?
それと、紅茶をお願いしたから、
ちょっと待って?」と淋しそうな顔で笑った。
私の寮ではなくて、
アラムが長期滞在しているホテルだった。
「あ。
荷物、ホテルに届けるように言ってしまったから。
それと、あんなシャワーじゃなくて、
温かいバスタブで、
お腹を温めた方が良いと思って…」
「ありがとう」と、心を込めて言った。
本当に私の身体を心配してくれてるのが判った。
「少し休んでからお風呂にした方が良いよね?
夕食も、ここで。
鉄分多い料理を運ばせるから」と言って、
ソファに座らせてくれる。
「あの…アラム?
さっき、アラムのお友達、
私に『第二夫人』って言ってたけど、
それ、どういうこと?」と、
ゆっくりした口調で訊いてみた。
アラムは私の隣に座って、
下を向いてしまう。
「あの。
話したくなければ話さなくて良いのよ?
聴き間違えだったかもしれないし。
変なこと言って、ごめんなさい」と言ってみても、
アラムは下を向いて、
両手を組むようにして、ギュッと握り締めていた。
「気に触ること、言っちゃったみたいね。
アラム、ごめんなさい」と言うと、
アラムは私を抱き締めて、
「これ、言ったら、
マーサは僕のこと、嫌いになって、
離れてしまう」と言った。
「えっ?」
「でも、騙したり、
黙っている訳にもいかないから…」
アラムの瞳に涙が光っていて、
どうして良いか判らなくなってしまう。
固まってしまって、見つめ合っていたら、
内線なのか、電話が急になって、
アラムは立ち上がって電話に出ると、
「荷物、届いたって?
それと、紅茶をお願いしたから、
ちょっと待って?」と淋しそうな顔で笑った。

