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全部、夏のせい
第1章 出逢い

車窓から眺める南フランスの風景は、
想像以上に素敵だったけど、
同じように外を眺めるアランの横顔も彫刻のように美しいと思った。
「学生さんですか?」と訊かれて、
日本の大学3年生で、短期留学で2ヶ月間だけ滞在することと、
日本では法律を専攻してることを説明すると、
「2ヶ月の滞在にしては、
随分と荷物が少ないですね?」と、
私の斜め掛けのバッグと、リュックサックを見た。
乗り継ぎでスーツケースがロストしたことを説明すると、
「だから、カウンターであれこれしてたんだね?」と言われた。
「なんか、全然、話が進まない感じで、
ずっとカウンターにいたから、
空港職員にナンパでもされてるのかと思ったよ」と笑われてしまった。
「夏だからお洗濯してもすぐ乾くし、
スーツケースは着替えくらいしかなかったから大丈夫ですけど、
辞書とかテキスト無くしたのが痛いです」と言うと、
「なるほど…」と頷いた。
「あ…お車は大丈夫なんですか?」と訊くと、
「ああ。
陸路でエクスに向かって貰ってるから。
あっちは車ないと不便だからね?
寮に入るの?」
「多分…。
取り敢えず、大学に着いたら確認するようにって言われてます」と言うと、
「同じ寮だと良いな」と笑う。
ん?
やっぱり学生?
ってことは、年齢も近いのかな?と思ったけど、
いきなり、あれこれ訊くのもどうかなと思って、
また、外の風景を観ているうちに、
少し眠ってしまった。
想像以上に素敵だったけど、
同じように外を眺めるアランの横顔も彫刻のように美しいと思った。
「学生さんですか?」と訊かれて、
日本の大学3年生で、短期留学で2ヶ月間だけ滞在することと、
日本では法律を専攻してることを説明すると、
「2ヶ月の滞在にしては、
随分と荷物が少ないですね?」と、
私の斜め掛けのバッグと、リュックサックを見た。
乗り継ぎでスーツケースがロストしたことを説明すると、
「だから、カウンターであれこれしてたんだね?」と言われた。
「なんか、全然、話が進まない感じで、
ずっとカウンターにいたから、
空港職員にナンパでもされてるのかと思ったよ」と笑われてしまった。
「夏だからお洗濯してもすぐ乾くし、
スーツケースは着替えくらいしかなかったから大丈夫ですけど、
辞書とかテキスト無くしたのが痛いです」と言うと、
「なるほど…」と頷いた。
「あ…お車は大丈夫なんですか?」と訊くと、
「ああ。
陸路でエクスに向かって貰ってるから。
あっちは車ないと不便だからね?
寮に入るの?」
「多分…。
取り敢えず、大学に着いたら確認するようにって言われてます」と言うと、
「同じ寮だと良いな」と笑う。
ん?
やっぱり学生?
ってことは、年齢も近いのかな?と思ったけど、
いきなり、あれこれ訊くのもどうかなと思って、
また、外の風景を観ているうちに、
少し眠ってしまった。

