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全部、夏のせい
第5章 ロザリーの結婚式

「アラム、どうしたの?
午後の授業に居なくて、
心配してたの」と言うと、
「ちょっと、中に入っても良いかな?」と言うので、
「勿論、どうぞ」と言った。
「ちょうど紅茶を淹れようと思ってたの」と言って、
椅子を勧めながら、
お湯を沸かしてカップを並べる。
アラムは優しい顔でその様子を観ている。
置きっ放しの丸椅子に私は座って、
紅茶に息を吹き掛けてから一口飲むのを待つように、
アラムは口を開いた。
「あのね。
ここに、引っ越して来た」
「えっ?」
「4部屋は空いてないけど、
2部屋ならあったから。
それで、荷物を運んでたんだ」と笑った。
「男子学生は三階なんだって。
ちょうど、ここのすぐ上の部屋になったよ」
「あの…。
他のお友達は?」
「一人だけ、隣の部屋に。
二人は、元の大学の寮に戻るんじゃないかな?」と笑った。
びっくりして声が出なくて固まっていると、
「マーサ、どうしたの?
大丈夫?」と頬にそっと触れる。
「嬉し過ぎて、声が出なかったの」と言うと、
「僕も嬉しいな。
凄く近くで過ごせるなんてね」と言って、
腰を浮かせるようにして頬にキスをした。
「あ、夕食、どうしましょう?」と言うと、
「この前、一緒に行ったお店に行こうか?」とアラムは言う。
「それと、明日、アニエス・ベーに連れて行って貰おうかな?
服とか、殆ど置いて来たから、
着る物、あんまりないんだ」と笑った。
アニエスのボーダーTシャツを着たアラムを想像したら、
なんだか可笑しくて、クスクス笑ってしまうと。
「えっ?
何?
どうしたの?」と言われて、
上手く説明も出来そうになくて、
首を振った。
「ジーンズも買いたいな。
ほら、他の学生達が履いてるヤツ」と笑う。
そうか。
そういうのも、着たこと、ないのね?と思いながら、
「私も履いたことないから、
どうなのかしら?
なんだか、ゴワゴワしそうね?」と言うと、
今度はアラムがクスクス笑っていた。
午後の授業に居なくて、
心配してたの」と言うと、
「ちょっと、中に入っても良いかな?」と言うので、
「勿論、どうぞ」と言った。
「ちょうど紅茶を淹れようと思ってたの」と言って、
椅子を勧めながら、
お湯を沸かしてカップを並べる。
アラムは優しい顔でその様子を観ている。
置きっ放しの丸椅子に私は座って、
紅茶に息を吹き掛けてから一口飲むのを待つように、
アラムは口を開いた。
「あのね。
ここに、引っ越して来た」
「えっ?」
「4部屋は空いてないけど、
2部屋ならあったから。
それで、荷物を運んでたんだ」と笑った。
「男子学生は三階なんだって。
ちょうど、ここのすぐ上の部屋になったよ」
「あの…。
他のお友達は?」
「一人だけ、隣の部屋に。
二人は、元の大学の寮に戻るんじゃないかな?」と笑った。
びっくりして声が出なくて固まっていると、
「マーサ、どうしたの?
大丈夫?」と頬にそっと触れる。
「嬉し過ぎて、声が出なかったの」と言うと、
「僕も嬉しいな。
凄く近くで過ごせるなんてね」と言って、
腰を浮かせるようにして頬にキスをした。
「あ、夕食、どうしましょう?」と言うと、
「この前、一緒に行ったお店に行こうか?」とアラムは言う。
「それと、明日、アニエス・ベーに連れて行って貰おうかな?
服とか、殆ど置いて来たから、
着る物、あんまりないんだ」と笑った。
アニエスのボーダーTシャツを着たアラムを想像したら、
なんだか可笑しくて、クスクス笑ってしまうと。
「えっ?
何?
どうしたの?」と言われて、
上手く説明も出来そうになくて、
首を振った。
「ジーンズも買いたいな。
ほら、他の学生達が履いてるヤツ」と笑う。
そうか。
そういうのも、着たこと、ないのね?と思いながら、
「私も履いたことないから、
どうなのかしら?
なんだか、ゴワゴワしそうね?」と言うと、
今度はアラムがクスクス笑っていた。

