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全部、夏のせい
第5章 ロザリーの結婚式
「待ってたよ。
君がアラム?
まあ、ここに座って?」とジャンが言った。


奥からロザリーが顔を出して、

「マーサ、いらっしゃい」と、
頬にキスをして、

「今日こそ、完成出来るかしら?
さあ、来て?」と、
チラリとアラムを観てから、
私を部屋にと引っ張って行ってしまった。


だから、ジャンとアラムがどんな話をしていたかは判らなかったけど、
ロザリーのベールを仕上げようと、
丁寧にひと針、ひと針、オーガンジーやレースで出来たお花をベールに縫い留めていった。


「出来た!!」とロザリーが言って、
抱き合ってキスをして喜んだ。

ロザリーがフワリとベールを頭に掛けて振り返ると、
涙ぐんでいた。


「どうしたの?」と訊くと、

「幸せなのに、
なんか、不安で…」と言う。


私は背の高いロザリーを抱き締めて、

「大丈夫よ。
幸せになってね?」と言うと、

「マーサも幸せになって欲しいわ?」とキスを額にしてくれた。


ジャンとアラムの処に戻ると、
アラムがワイングラスを手にしていたから、
腰が抜けるほど、驚いてしまって、

「アラム!
大丈夫?」と駆け寄って訊くと、
フワリと笑って、

「うん。
なんか、変な感じ」と言った。


「ジャン!
アラムはお酒は飲まないのよ?」と言うと、

「これは、ワインだよ?
神の血だから」と言って、
グビリとジャンはグラスを開けた。


そして、
「二人でロザリーの結婚式においで?
その後、二人の結婚式をやれば良いから。
ロザリー、ベールを貸してあげなさい」と笑って、
アラムの肩を叩いていた。



「そろそろ帰らないと、
門限よ?」と言うと、
アラムは立ち上がって、少しよろめくと、

「ありがとうございました」とジャンに深くお辞儀をして、
ロザリーに、
「ご結婚おめでとうございます」と言うと、
私の手の甲にキスをすると、

「早く僕達も一緒になれますように」と言って、
私の手を引きながら、
「おやすみなさい」と言って、
二人、ジャンのお店を後にした。
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