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全部、夏のせい
第6章 結婚

次の週末は、行けなかったマルセイユにアラムと一泊旅行した。
ブイヤベースをゆっくり食べてからエクスに戻ると時間も遅くなるだろうからと、
ホテルを予約してくれた。
着替えを詰め込みながら、
こちらで買った下着があまりにも可愛くもセクシーでもなくて、
笑ってしまった。
アラムが予約するホテルだから、
また、物凄いホテルなのかな?
と、ぼんやり考えながら、
念の為、パジャマ代わりに着ている麻のワンピースも入れてみた。
マルセイユに電車で移動して、
港までタクシーで移動すると、
「これに乗ろうか?」と言って、
近くの小さい事務所みたいな所に声を掛けて、
何かの手続きをすると、
「お姫様、どうぞ?」と手を貸してくれてヨットに乗り込む。
「えっ?
アラム、ヨットに乗れるの?
免許は?」と言うと、
「もっと大きいのも大丈夫だよ?
えっ?
ひょっとして、マーサ、小さいヤツだと酔っちゃうかな?」と言うので、
「多分、大丈夫。
父もこのサイズの船に乗ってるから…」と言うと、
安心した顔で笑った。
少し沖に出て、
海からマルセイユの街並みを観ながらのんびりする。
「『太陽がいっぱい』…みたい」
「えっ?」
「古いフランス映画。
でもあんまり覚えてない。
フランス文化を映画から学ぶっていう変わった授業を受けてた時に観たの。
快適な視聴覚室で、映画を観て、感想のレポート出すだけの緩い授業で、
途中で眠ってしまうこともあって…。
『冒険者たち』っていう映画の方が好きだったかも」
「観たこと、ないな」と言いながら、
私を抱き寄せてキスをしてくれる。
「あのさ。
僕、日本の大学院に行くことにするよ。
マーサと一緒に日本に行って、
日本語、勉強して試験受ける。
4月入学に間に合うと良いけど、
勉強次第かな?」と笑う。
「あとは、マーサのご両親が結婚を認めてくれると良いな」と抱き締める。
「認めてくれなくても、
私、アラムと一緒に居たいから…」と言って、
キスをすると、
「ありがとう。
認めて貰えるように、
とにかく頑張るよ?」と髪をそっと撫でてくれた。
ブイヤベースをゆっくり食べてからエクスに戻ると時間も遅くなるだろうからと、
ホテルを予約してくれた。
着替えを詰め込みながら、
こちらで買った下着があまりにも可愛くもセクシーでもなくて、
笑ってしまった。
アラムが予約するホテルだから、
また、物凄いホテルなのかな?
と、ぼんやり考えながら、
念の為、パジャマ代わりに着ている麻のワンピースも入れてみた。
マルセイユに電車で移動して、
港までタクシーで移動すると、
「これに乗ろうか?」と言って、
近くの小さい事務所みたいな所に声を掛けて、
何かの手続きをすると、
「お姫様、どうぞ?」と手を貸してくれてヨットに乗り込む。
「えっ?
アラム、ヨットに乗れるの?
免許は?」と言うと、
「もっと大きいのも大丈夫だよ?
えっ?
ひょっとして、マーサ、小さいヤツだと酔っちゃうかな?」と言うので、
「多分、大丈夫。
父もこのサイズの船に乗ってるから…」と言うと、
安心した顔で笑った。
少し沖に出て、
海からマルセイユの街並みを観ながらのんびりする。
「『太陽がいっぱい』…みたい」
「えっ?」
「古いフランス映画。
でもあんまり覚えてない。
フランス文化を映画から学ぶっていう変わった授業を受けてた時に観たの。
快適な視聴覚室で、映画を観て、感想のレポート出すだけの緩い授業で、
途中で眠ってしまうこともあって…。
『冒険者たち』っていう映画の方が好きだったかも」
「観たこと、ないな」と言いながら、
私を抱き寄せてキスをしてくれる。
「あのさ。
僕、日本の大学院に行くことにするよ。
マーサと一緒に日本に行って、
日本語、勉強して試験受ける。
4月入学に間に合うと良いけど、
勉強次第かな?」と笑う。
「あとは、マーサのご両親が結婚を認めてくれると良いな」と抱き締める。
「認めてくれなくても、
私、アラムと一緒に居たいから…」と言って、
キスをすると、
「ありがとう。
認めて貰えるように、
とにかく頑張るよ?」と髪をそっと撫でてくれた。

