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第20章 ２０

次々と重ねられる快感に涼子がのた打ち回っていると、“虹色の線”が幾本も、涼子の全身に浮かび上がる。

その幾本もの“虹色の線”は、まるで蜘蛛の糸のように、涼子の全身に散らばる無数の性感を繋いだ上で、全て秘部に直結している。

そして涼子の秘部が、その“虹色の線”をグイグイと引っ張って、各々の性感に“甘美な”緊張を与え始めた時が、涼子にとっての『絶頂の予兆』だ。

然る間に、その虹色が金色へと変わって、その“金色の線”が一斉に燃え上がった時、涼子は絶頂を迎える。

　　　　　　　　　　　　　　　☆☆☆☆☆

涼子は今、『絶頂の予兆』を孕んでいる。

四つん這いで、尻を高く突き上げたところで上下に揺らして、賑やかに喘ぎながら、到来しつつある“絶頂”を感じている。

その日二度目の、『絶頂の予兆』だ――先達て水着の上からクリトリスを弾かれていた時も、感じた。

その時は、涼子はレンヤのクンニリングスで“絶頂”を得たかったから、必死で耐え凌いだ――今回も、そうするつもりだった。

でも……。

　　　　　　　　　　　　　　　☆☆☆☆☆

やがてレンヤが、その左手を涼子の膝の高さくらいまで、真下に下げた。

しかしながら――涼子が自身の股間を覗くようにして確認してみると――手の形も動きも、そのままだ。

握り拳から一本だけ、中指は突き上がっている――その指は、『おいでおいで』をするように、屈伸を繰り返していた。