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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第3章 3
涼子は思う。

もしも目の前の、それぞれの組み合わせが恋人同士だったなら、そして今興じている行為にわずかでも“愛”が介在していたなら、涼子はあとほんの少しでも心穏やかでいられただろう。

でも実際には、そうではなかった。

ここにいる四人の男子生徒にとって、彼らが今相手にしている女子生徒は、自分の欲望を発散させることだけを目的とする存在、いわば“玩具”だった。

換言すれば、彼らにとって彼女たちは、いつでも代替可能な存在だった。

また彼らが“玩具”にしている女子生徒は、この四人の他にもいることを、涼子は知っていた。

果たしてその“玩具”が何人いるのかまでは涼子は把握していないが、今日は偶々この四人で、今日は偶々この組み合わせというだけの話だ。

ここで涼子にとって口惜しいのは、女子生徒たちが皆、自分が彼らの“玩具”であることを十分に自覚していながら、この行為に喜んで参加しているという事実だった。

全うな想像力を働かせれば、自分が“玩具”として取り扱われるなんて、自尊心が許さないはずだ。

しかし彼女たちの自尊心は、この四人の卑劣な男子生徒たちによって粉々に破壊されていた。

そして彼女たちは、失ってしまった自尊心の代わりとなる拠り所を求めるように、“愛”のないセックスからもたらされる快楽に、追い縋っていた。

もちろん涼子は、そんな彼女たちを責めるつもりもない。

責めるべきは、彼女たちを堕落させてしまった、この四人の邪悪な男子生徒だ。
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