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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第29章 29
だから、涼子は恐怖した――“生殺し”に、心の底から恐怖した。

しかしながら――奇妙なものだ――

「んはああぁぁッ、ふぁあぁん、あはぁぁんッ――」

――心の底から恐怖しているのに――今まさに、首を左右に振り乱して辺りに撒き散らす涼子の声は、歓喜に満ち溢れている。

               ☆☆☆☆☆

今、涼子のクリトリスは、レンヤの“上下”に小刻みに揺れる舌で――ピシャピシャピシャ――と、小気味よく弾かれている。

(気持ちいい――ッ!気持ちいいッ!気持ちいいッ!)

涼子は今一度、その快感の魅力を堪能しつつ“一縷の望み”をかけて――けたたましい喘ぎ声の合間に――レンヤにこう質問してみた。

「レンヤ君、涼子をイカせてくれるわよねッ!?――あふぁふぁふぁふぁッ!――さっき『イカせない』って言ったのは、冗談よねッ!?――あふぁふぁふぁぁぁんッ!!」

しかしレンヤは、何かしらの返答をすることもなく、またクリトリスを上下に弾く舌も休めることも、しなかった。

要するところ、その“無視”の態度が、否定を意味している――涼子は改めて恐怖しつつ――しかし“恐怖”しているのにやはり“歓喜”の声とともに――レンヤに哀訴した。

「こ、こんなに気持ちいいのに――あふぁぁぁん!!――イカせてくれないなんて……あっはぁぁあ!!……狂っちゃう!!――ふはははんッ!――涼子ッ、狂っちゃうッ!」

そういった訳で、涼子は二度目の後悔をする――「狂う」という恐ろしい言葉は今、使うべきだった。

然る間に、涼子は子供が駄々を捏ねるみたいに、レンヤに絶頂を希求した。

「お願いッ!!レンヤ君ッ!――ふはははぁぁぁあんッ!――涼子を、イカせてぇぇッ!!――あふぁうはぁんッ!――イカせてッ!イカせてッ!イカせてッ!」

するとレンヤは――涼子の必死の哀訴をはぐらかした挙げ句――また舌先を休めて、こう言った。

「そろそろ、もう一度始めてみるね……」

「始めるって、何を……?」

涼子がそう聞き返すと、レンヤはニッコリ笑って、答えた。

「“三点責め”……」

涼子は愕然とした。

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