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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第11章 11
それなのに――ここでもまた『それなのに』だ。

初めて涼子がキスを望んだ今に限って、涼子が彼の唇を咥えてから、一分三十秒経過した今も、レンヤは行為を先に進める気配を、一向に見せない。

涼子は一角の悔しさとともに、レンヤを恨む。

今までは、“無理矢理”舌を押し込んできたくせに―――。

               ☆☆☆☆☆

結局ここでも、涼子が先に動かなければならない羽目に――不本意ながら――至った。

涼子はレンヤの唇を咥えたまま、身体をゆっくりと右方向へ回して、その場で振り返った。

レンヤの方を向いた後、彼の逞しい(の一言に尽きる)背中に手を回して、そうやってレンヤを抱いた。

一方レンヤは、振り返る涼子に合わせて、今は乳輪を撫でていたその両手を――そのままの高さに留めておいてくれたら、きっとレンヤも涼子を抱く形になっただろうに――下に落とした。

結果、レンヤと“抱き合う”のではなく、一方的に“しがみついた”涼子は、然る後に細くなっている目を、しっかりと閉じた。

続けて、レンヤの唇を咥えている自身の唇で、レンヤのことを『早川君』ではなかく『レンヤ君』と名前で呼んで――“声に出さずに”――こう囁いた。

「――レンヤ君、キス、しよう――」

“声に出さずに”――つまりはそう言うように動かした唇で、レンヤの唇を撫でた。

きっとこの『声に出さない』涼子の願いは、レンヤに届いた――届いた上で、レンヤはきっとそれを、無下にした。

依然として彼は、微動すらしない――涼子が唇を押し当てた自身のそれに、悪意に満ちた笑みを漂わせるだけだ。

(まだキスして……くれないのね……?)

涼子は少なからず落胆しながらも、次には唇をゆっくりとしたテンポで、開閉させた。

あたかもショートケーキを食べている時の、スプーンに“纏わり付いた”クリームをしっかりと舐め取るような要領で、レンヤの唇をじんわりと舐(ねぶ)る。

そうすると――スプーンに付いたクリームを舐め取る際にも、これは少々品がない行為だと思っていたが――レンヤの唇を舐る涼子の唇は、ヌチャンチャ、と行儀の悪い音を漏らした。

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