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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第12章 12
――レンヤ君と、二人きり……――

涼子はレンヤからのキスを享受しつつ――今、閉じている目はそのままで――まずは瞼(まぶた)の裏に、レンヤの顔を思い描いた。

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世界を征服した者のように、精悍な顔立ちだ。

その目で見つめられた瞬間に、自分の理性を疑ってしまいたくなるような、妖艶な顔立ちだ。

涼子はそんな、精悍かつ妖艶な――“恐ろしく”美しい顔立ちを、思い描いた。

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やがて涼子は――ゆっくりと目を開けて――鼻の先にあるレンヤの顔を、見つめてみた。

挙げ句、涼子は、たった今自分が思い描いたレンヤの顔の美しさが、“不十分”だったことを、はっきりと悟った。

無限の可能性を持つはずの想像力の、その限界を涼子に知らしめる“美しさ”とでも言うのだろうか。

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そして今、涼子はレンヤの身体にしがみついている。

たった一枚、黒のビキニパンツを穿いただけのレンヤの、“肉体”にしがみついている。

歴史に名を残した彫刻家の誰もが、きっと模造したくなるに違いないであろう、逞しい“肉体”だ。

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レンヤは即ち――その全身から――究極まで洗練した“男”の魅力を、放っていた。

               ☆☆☆☆☆

そのレンヤと――恐ろしい美少年と涼子は今、男子更衣室に“二人きり”でいる――。


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