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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第13章 13
しかしその直後には、涼子は改めて舌を突出して、その舌先を小さく――今までのレンヤを真似るように”時計回り”に――クルクルと動かした。

そうしながら、レンヤを細めた目で見つめて、同じ行為に”誘って”みれば、すぐにレンヤも舌を突き出して、”時計回りに”その舌先を回転させた。

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こうして二人は、互いに向けて突き出した舌を各々、“時計回り”に小さく円を描くように回しながら――相手の目を見つめ合った。

涼子はレンヤを、“半開きの目”で、レンヤは涼子を“鋭い眼差し”で、しばし見つめ合った。

然る間に、互いを見つめ合ったまま――鼻先がぶつからないよう顔を傾けつつ――じりじりと顔を近付けていけば、まずは小さな円を描く舌先が、触れ合った。

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チロチロ、チロチロ――各々の舌先は相手のそれを“細やかに”撫でる。

それはきっと――椋鳥の雛が口付けを交わすような――“微笑ましい光景”の筈だ。

でも、今の涼子が望んでいるのは、“微笑ましい光景”などでは、全く、ない。

               ☆☆☆☆☆

だから涼子はレンヤに向けて、レンヤもまた涼子に向けて、それぞれの顔を接近させていく。

そうすれば、“微笑ましい光景”は――やがて――“目を背けたくなるような”、しかしだからこそ涼子が見たかった“卑猥な光景”へと、変貌した。
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