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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第14章 14
長いことキスに耽っていた“おかげ”で、涼子の口の底には大量の唾液が、溜まっていた。

そして涼子は、頭の片隅で――

長い人生において、意図的に“ヨダレ”を垂らす機会に巡り合う人間が、果たしてこの世にはどれ程いるんだろう……?

――などと考えながら、意図的に“ヨダレ”を垂らした。

唇をレンヤから浮かせて、それを一度しっかりと継ぐんだその後、真横に引き延ばしつつ軽く緩めた。

そうやって、口内の唾液を一気に全部、外に押し出した。

               ☆☆☆☆☆

流れ出た唾液は――その量の夥しさ故に、涼子の上下の唇を濡らしてから――下唇の上をドロリと流れて、それから顎を万遍なく濡らした。

然る後、唾液の大半は顎の線を伝って顎先からダラダラと――しかししっかりと糸を引いて垂れ、また一部の唾液は顎先に辿り着くよりも先に、やはり糸を引きながら落ちた。

               ☆☆☆☆☆

そして涼子は“ヨダレ”を垂らす自分をレンヤに披露しつつ、唇を“うっすら”と開いて――同じく“うっすら”と細めた目で、レンヤを見つめた。

レンヤは――ダラダラと“ヨダレ”を垂らす涼子を、100パーセントの軽蔑の意を込めた冷笑を浮かべて眺めながらも――改めて涼子と唇を重ねた。

その時に、二人は咥える唇の上下を取り換えた――涼子がレンヤの上唇を、レンヤが涼子の下唇をそれぞれ挟んだ。

               ☆☆☆☆☆

然る後、二人は各々の唇と舌を用いて、また十分な時間を使い――相手の唇を舐め、吸い付いたが、その際にその行為が立てた音は、涼子の期待を全く裏切らない、にぎやかなものだった。
 
               ☆☆☆☆☆

こうして、互いの唇を存分に愛撫し合った後、唇を浮かせた二人は、しばし見つめ合った。


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