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マゾ女調教のなれの果て : こんな生き物にされたいですか?
第8章 ある週末の調教 - 美玲(みれい)
もうすぐ6時だ。少し前に美玲からこれから着きますとLINEメッセージがあったのでドアのロックを解除しておいた。自分で入ってこい。私はお出迎えしなきゃならん立場じゃない。
ドアが開き、美玲が入ってきてすぐに自分でドアを内側からロックした。美玲はライダースーツ姿。黒の地に赤のパネル模様。白いライン。美玲の体の線に似合うデザインだ。美玲は右手のフルフェイスヘルメット、左手のエルメス特注のヴァイオリンケースとカフェの紙袋を下に置いて土下座し、頭を床にすり付けた。
「ご主人様。美玲です。今日はお呼びいただき、ありがとうございます。」
「うん、元気にしてたか?」
「昨晩は頭痛が酷くて寝込んでいました。今は大丈夫です。片頭痛にはロキソニンは効かないので、痛みに耐えるしかありません。ご主人様からの痛み以外のものはいらないのですけど。ご主人様に与えられる苦しみならどんなにいいだろうって思いながら過ごしました。今は治っています。」
「よし。立て」
「はい」
立たせた美玲の顎を私の両手で挟んで眼を覗き込む。瞬時に奴隷の眼になった。服従の眼を見下ろしながらスーツのジッパーを降ろしてゆく。
「うんっ」と息を漏らす美玲。体をよじりそうになって必死でこらえているのがわかる。そのまま乳房を掴み出す。
なぜ女には乳房があるのだろうと思う。医学的解剖学的になぜあるのかということではない。乳房を目の前にして、何かしたいのに何をするのが一番自分の気持ちに合っているのかはっきりしないときの苛立ちや軽い怒りのようなもの。なぜそういう感情を起こさせるものが女に付いているのかということだ。
俳人西東三鬼は、こう詠んだ。「おそるべき君等の乳房夏来たる」。夏になり薄着になって乳を突き出して街を闊歩する女たち。「おそるべき」とは無論、恐るべき、怖いという意味ではない。自分の中に沸き立つ想い。三鬼よ、私はあなたの仲間だ。
美玲の乳房の柔らかさ。ぬくもり。そして握りつぶしてくる私の指を押し返そうとする弾力を楽しんでから美玲に脱げと命じた。
「はい、ご主人様」