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友也サイドストーリー
第3章 ひとつ屋根の下
「友也ー、ビールまだあるかい?」

母に言われ冷蔵庫のビールの在庫をみてみる。

「まだあるよ。」

「じゃあ持ってきて。」

年中忙しくしている母が遅めの正月休みで珍しく一日中家にいた。
急な仕事の連絡が入るから普段お酒は飲まないのだけど、気の毒なことに人一倍酒好きだ。
ただ、今まで酔っ払ったところは見たことがなかった。

「友也、学校はどう?部活もいいがきちんと学問もやらにゃいかんぞ。」

「わかってるよ。」

母は父と違って学問至上主義だ。母が今の地位にいられるのも学問を制した賜物と思っているからだ。

「父さんは?」

「ん、例の事件の少女に面会に行ってる。じき帰る頃だろう。」

「あぁ、梨果さんか…。」

「友也も知っている子なのかい?」

「うん。」

「どんな子?」

「頭が良くて容姿が良くて明るい子だよ。」

「中学生並みの情報だな。」

「俺中学生だからね!」

「ふむ…。」


ガラガラ…。

玄関の戸が開く音がした。父が帰ってきたのだろう。

「おかえり。」

「ただいま。もう飲んでいるのかい?すぐ夕飯の支度をするよ。」

「父さん、梨果さんには会えたの?」

「あぁ…。あとでゆっくり話すよ。」


夕飯の準備が終わると3人で食卓を囲みながら父の話がはじまった。

「結論から言うと…。絵画講師の娘さんをうちで引き取りたいと思ってる。」

(ええええええぇぇぇぇ!!!突然の爆弾発言きたーー!!!)

要約すると梨果さんが父親による強姦未遂の被害を受けて、今は施設に保護されてるけど、母親も入院中とのことで今後の行き場が無くウチで引き取るとのことだった。

「あなた簡単に言うけど手続きが大変なのよ。」

「そこは公僕の力で…。」

「公僕言うな。」

「で、どうかな。」

「友也はどうなの?」

「俺はあんな可愛い子がウチにいたらいいな。」

「こーら!変な気起こすなよ?そういうとこ友也は父さんに似てきたな。」

率直な意見すぎて母に突っ込まれた。俺は父さんみたいな女好きちゃうわー。
よし、少し思考を凝らした発言をしよう…。

「え、えーと…梨果さんは優秀なる桐邦学園生だから勉強も教えてもらえるしー‥。」

我ながら上手いこと言えたぞ!

「ふふ、私は構わん、話を聞けば気の毒な子だ…。」

俺の意見がトドメを刺したか?!

「「やったー。」」
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