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女優なんて…
第8章 村長の妻 君枝

そんなことを思うと、余計に膣が引き締まり
男に侵入しづらくさせていた。

抱きしめる腕と腰に興奮が漲り、
体の上にのし掛かる彼の顔の表情を見つめながら、
「大丈夫…処女じゃないんですから
おもいっきり挿してください」
君枝のおねだりに、それならばと
ゆっくりと奥を突き上げてピストンを繰り返した。

何度か君枝の膣(なか)を往復していると
やがて女の体の本能で潤いが少しずつ増してきて
ギシギシと軋むような抵抗から
少しずつヌチュヌチュと女特有のいやらしい音がし始めた。

樹(いつき)は優しくピストンを繰り返しながら、
慎ましく快感に反応しはじめた君枝の
歪む顔の表情を見つめていた。

挿入して間もないというのに
樹(いつき)はフィニッシュを迎えようとしていた。
絶頂を予告するように、君枝を強く抱きしめ、
激しく女の奥を突き上げて
「もうダメかも!…」と予告した。

最後の力を振り絞って激しく突き、
「イク…」と呻きながら、
粘い白濁を女の奥をめがけて射精していった。

君枝の体は最後まで乱れることはなかった。
慎ましく淑やかな受け身一筋だった。
乱れや呻き声もないままに、
静かな律動のうちに終局を迎えた。

彼女とは初めての結びつきであり、
古風な女の保守的な節度と
慎みが保たれた静かなセックスだった。

君枝もおそらく久しぶりに、
男の硬く太い肉棒を埋め込まれ、
男の肌を感じたことだったのだろう。

終わって君枝は樹(いつき)の耳元で
「よかったわ…ありがとう…」と
感謝とねぎらいの囁きをかけた。


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