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女優なんて…
第11章 陽子ママの誘惑

「優美子ちゃん、今夜はもう上がってもいいわよ」

まだ10時過ぎだと言うのに
陽子ママは私を解放してくれた。

「劇団の桐生ちゃんと主宰だという近藤と言う人がお店に来てるから、ちょっとだけ挨拶をして帰りなさい」

「えっ?近藤さんまでも?」

私は急いで2人の座っているテーブルへ行って挨拶をしました。

「陽子ママに聞いたよ、すごく疲れているんだって?」

桐生さんは私の体を労ってくれた。

「君はうちの劇団のホープなんだから
今夜はぐっすりと休んで明日からは元気な笑顔を見せてくれよな」

主宰の近藤さんから「ホープ」と呼ばれて
なんだかお尻がこしょばいけれど、
それでも悪い気はしませんでした。

「はい、一日でも早く舞台に立てるように精進します」

私はペコリとお辞儀して
早々にお店を後にしました。

「優美子ちゃんも帰してあげたし…
私も今夜は上がらせてもらおうかしらねえ」

陽子ママはマネージャーの聡美という女に
「あとはお願いしていいかしら」とこの後のお店を仕切らせると「じゃあ、近藤さん。早速アフターを楽しみましょうよ」と
近藤の手を取って席から立ち上がらせた。

「えっ?早速今夜ですか?」

戸惑う近藤に、今夜は暇だから丁度いいのよと
陽子ママは有無を言わせずにアフターに連れ出した。

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