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女優なんて…
第2章 女優 涼風あかね
それから急激に眠気がやって来て
気づけばベッドの中でした。
「あ、起きた?」
声のする方に顔を向けると
すぐ傍に涼風さんのノーメイクの顔がありました。
そう、狭いベッドに二人仲良く寝ていたんです。
「すいません、意識がなくなっちゃって…」
「ほんとよ、お酒が弱いにしても程があるわ
あなたをベッドに担ぎ込むのに樹(いつき)がいて助かったわ」
樹(いつき)?
ああ…マネージャーさんの事ね…
「体がものすごく火照っていたから
パジャマは脱がさせていただいたわ」
道理でスースーすると思った。
いや、パジャマを脱がしただけでなく
私は素っ裸にされていました。
ナイトブラもショーツさえも脱がされていたんです
「どう?体に纏わりつく下着がないと楽でしょ?」
「すいません…」
「ううん。いいのよ。
私が命じて樹(いつき)に脱がさせたから」
さらりと言ってくれるけど
と言うことは私の全裸をマネージャーさんに見られたって事じゃない!
いくらゲイで女性に興味がないとはいえ
男性であることには変わりはない。
『裸…見られちゃったんだ…』
ものすごい羞恥心で泣き出したいほどでした。
「喉が渇いたでしょ?」
そう言われれば喉がカラカラでした。
「そうですね。ちょっと台所に行ってお水を飲んできますね」
「いいのいいの、私がコップにお水を汲んできてあげるから」
そう言って彼女はベッドを脱け出しましたが
その姿を見て驚きました。
だって、彼女もまた全裸だったのですから。