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女優なんて…
第2章 女優 涼風あかね

私は内心ハラハラしてしまいました。

だって、マネージャーの方がまだ起きていて
台所なり廊下で鉢合わせにでもなったら
裸を見られてしまうって事ですから。

コップに水を入れて
帰ってきた涼風さんにその事を話すと
「裸なんて誰に見られても構わないわ」と
ケロリと言ってしまうんです。

「グラビアや写真集では読者に見せないようにしてるけど、現場では基本的に全裸よ
もう何度もカメラマンとか証明さんとか
メイクさんには私の全てを見られているわ
裸を見られることに恥ずかしがっていたら
とてもじゃないけどこんな仕事は出来ないから」

へ、へえ~…そうなんだ…
じゃあ、私は絶対に無理だわ…
と言うか、その前に誰も私をスカウトなんてしないでしょうけど。

「さ、お水を飲みなさいな」

「ありがとうございます」

私は手を差し出して
コップを受け取ろうとしましたが、
どういうわけか涼風さんがコップの水を口に含んでしまったのです。

『えっ?』

戸惑う私にガードさせる間もなく
涼風さんは私の唇に自分の唇を押し当てて
水を飲ませてきたんです。

『く、口移しでぇ?』

ドラマなどで瀕死のヒロインに主人公がやむにやまれず口移しで水を飲ませるシーンを見ますが
まさか自分が口移しで水を飲まされるなんて!

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