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女優なんて…
第14章 初舞台

「けっこうブタカン(舞台監督)とやりあっていたな」

休憩時間が来たので
メリーは喫煙室に閉じ籠り
腹立ち紛れにタバコを何本も吸っていた。
そこへ相手役の俳優がコーヒーの差し入れを手にして喫煙室に入ってきて先の言葉を口にしながら
「まあ、飲めよ」とコーヒー缶を差し出した。

相手役である清水竜太はニヤついていた。
メリーがNGを出せば出すほど
同じシーンの繰り返しで今日は思いっきりメリーのおっぱいを揉むことが出来て、この上なく満足だったからだ。

「だっておかしいでしょ?
久しぶりに再開した男と女なのよ
再開していきなりおっぱいを揉む必要がある?」

「まあ、そうだけど…
でも彼(舞台監督)には彼の考えがあるんだろうしさ」

「ブタカン(舞台監督)の考えなんてどうでもいいのよ!
私は久しぶりに再開した男と女が、
そんな急にセックスしましょっていう雰囲気にはならないって言ってるの!」

「まあ、そこは男と女の違いなんじゃないか?
俺なら…久しぶりに再会したら
まずは一発やりたいって思うけどな」

清水良太の言葉にメリーは愕然とした。

『不潔だわ…男なんて…みんな獣よ!』

休憩後の立ち稽古では清水良太はノリノリだった。
男とは再会した昔の女とはヤりたいものだと
自分の胸の内をさらけ出して気が軽くなったのか、
迫真の演技でメリーの体を求めてきた。


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