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女優なんて…
第14章 初舞台
舞台袖で体をまさぐり合ったのは
その一組だけではない。
お芝居の中でペアになっている男女が
それぞれのパートナーと抱き合い始めた。
そんな風に見ている者を興奮させる生々しさが
舞台中央で絡み合う清水とメリーから感じられた。
「いいぞ!これこそ皆が求めているラブシーンなんだ。
見せかけでなくマジで愛し合ってしまえ!」
観客席のど真ん中で演出を指示する近藤さえも
股間をギンギンに膨らませていた。
この場に例のお店のママさんがいたら
押し倒して尻の穴にぶちこみたい気分だった。
やがて舞台中央では
清水がメリーの下着に手をかけて脱がそうとしていた。
「ダメ…これ以上されたら芝居どころではなくなっちゃうから…」
拒むメリーの言葉にも全否定ではなく
早くその先に進んでほしいという艶っぽさがあった。
「男と女が愛し合うシーンなんだ。
愛し合う究極は、やっぱりセックスだろ?」
清水のその言葉にメリーは脱力した。
それは下着を脱がしてもいいという合図だった。
スルスルと黒いショーツが足から剥がされて行く。
メリーは嫌がる素振りを見せることなく
腰を浮かせて脱衣を手伝う。
もはやこれが芝居の立ち稽古というのを忘れていた。
舞台監督は客席中央で、そんな二人を視姦するように見つめられていることさえどうでもよくなった。
いや、監督だけでなく舞台袖には次の出番を待ち構える俳優たちが自分の恥ずかしいところをバッチリと見ているにちがいない。
痴態をみられているのに
まるで無言の視線がメリーには拍手喝采のように感じていた。