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女優なんて…
第14章 初舞台

そしてついにクライマックスの
セックスシーンがやって来た。
私は全裸を観客に晒し、
股間の陰毛さえも隠さずに堂々とベッドの上に体を横たえた。
「なかなかいい度胸をしているねえ」
村で安岡健一を相手にラブシーンを演じたことと言い、生の舞台でも物怖じしない立ち振舞いに
大白川監督は身を乗り出して舞台を眺めていた。
「やはり監督はあの子を気に入ったようね
きっとそうだろうと思って
あの子はちゃんと私の家で飼っているのよ
どう?本格的にあの子をデビューさせてあげたいんだけど」
「君が仕込んでくれているのなら間違いはないだろう…
もうすぐあの村で撮った作品が封切られる
ヒットしたならば安岡健一と涼風あかねのゴールデンコンビの誕生だ
間違いなく第二段も撮ることになるだろう
その時はあかねとあの子のダブルヒロインで構想を練ることにするよ」
安岡健一の名前を大白川監督が発した事で
一瞬だけ涼風あかねの表情が曇った。
ゴールデンコンビ?
冗談じゃないわ…
もし、大白川監督の次の作品でオファーがあっても
安岡と共演するのなら辞退させてもらおうと思った。
「なんだい?乗り気じゃないねえ」
さすがに巨匠と言われる大白川監督だけあって
涼風あかねの暗い表情を関知した。
「ねえ、監督…
監督はどうして安岡をそんなに推すの?
演技だってそんなに上手だとは思えないんだけど」
「そのうち教えてやるよ」
それよりも今は舞台に集中しようじゃないか
大白川監督にそう言われて
あかねも舞台へと視線を戻した。

