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女優なんて…
第6章 本番
舌を絡めて、抱き合って、
すごく満たされているのに、
少しずつ物足りないような気持ちがどんどんと溢れてくる。
「安岡さん…」
キスの合間で名前を呼んだ声は、
自分でも驚くくらい熱がこもっていて。
「安岡じゃないよ、俺は今、誠二なんだから」
安岡さんは誠二になりきって
私に応えるようにゆるく腰を動かした。
ゆっくりと抜いて…
また、ゆっくりと挿し入れて…
膣の中をズルズルと移動するペニス…
膣壁が引き剥がされるような
押し込まれるような
そんな感覚が背筋をゾワゾワとかけ抜ける。
膣の奥にある丸みを帯びた子宮に当たると
勝手に体が震えて、声がもれる。
キュウっと、お腹の下のあたりに力が入って、
足ががくがくと震えた。
「美雪…」
何だかんだと言っても安岡はプロの俳優さんでした。
感情に流されずに
ちゃんと
私の役名で呼んでくれる。
そんな彼と繋がりながら目が合う。
熱をはらんだ呼吸同士が重なって、
腰の動きがだんだんと早くなる。
気持ちよさが足の方からはい上がって、
頭のてっぺんまでいっぱいになった。
ふわりと体が浮くような感覚。
頭の中が真っ白になって、
私は夢中で彼にしがみついた。