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目覚めたのは 公園のベンチ
第15章 直美

「これから どうするの?」 

和夫が訊ねると 直美は無言で下を向き 顔を上げた

「主人とは 離婚します」 
思い切った様に言い切り

「10年前に 誓った事を破ったんですもの・・・・」

「私から心が離れていたの 判って居たから・・・」

「体? 肉体の快感? 違うの」 
上を向きながら 言葉を探していた



「体を合わせて 得られる快感は気持ち良いけど・・・」 

「体を合わせる事も大事だけど 心の繋がりの方が大事・・・」 
直美は下を向き呟いた

「課長は独身だし 望まれれば一緒に成れれば嬉しいけど」 

「それよりも 私の事を思って呉れる事が一番かな?」 

「私も 相手の事大事に思いたい 課長 
 私の事好きだって言ってくれたの」



「夫が家に帰って来ても 2人で会話している時に」 



 「あの人との間に 薄い膜を感じて来ていたの」

「それでかな? 課長に抱かれたのは・・・・」 
直美が顔を上げ 和夫を見つめ話を終わらせ



「二人で居る空間が 冷たいのは嫌 」

「それなら一人が良い 私はそれが望みなの」
大きな瞳が和夫を見て 言い重ねてきた


直美ママの猫の様な目線に 和夫の頭に痺れが走り 
あれほどまでに 抱きたいと言う気持ちが抜けていく 

直美ママが 話始めた時猛っていた肉棒から 
血が下がり肉棒は 支えを失い項垂れていた



「・・・・直美さんのそこが聞きたかった 有難う・・・」 


和夫が立ち上がると
直美が怯えた様に
和夫を見て身を翻そうとした 
和夫は優しく直美の腕を取り背中を押し 
部屋の外へと送り出し

ベッドに腰かけ 和夫は外を眺め 
直美を抱かなかった事に
何処か 後悔しながら頷いていた
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