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駆け込んだのはラブホテル
第13章 はじめての
「無理しないでほしい……嬉しいけど」
「大丈夫です」
桜木は息を整えた。
自分だけ最後までしておいて、守屋をこの状態で放置することはできなかった。
守屋が悦ぶところを見たいのもあったし、自分だけよければいい女だと、守屋に思われたくなかった。
「でも、その……優しくしてください」
「善処する」
守屋は自分の財布から、スキンを取り出して枕元に置いた。
まだ付けない。
「できるだけゆっくり慣らすけど、痛かったり怖かったりしたら言ってほしい」
ゆるゆると蜜口を指でなぞる。
さっきの愛液が、まだ残っていた。
はじめは苦しそうな表情を浮かべていた桜木も、力を弛めることを覚えたようで、次第にさっきのような自然な喘ぎが漏れてきた。
「じゃあ、指入れるよ?」
「はい」
「力抜いて」
守屋が桜木の足の間を覗きながら、慎重に、穴の位置を探る。
やがて、中指の先が、穴に少しめり込んだ。
「どう?」
「ん……大丈夫、です……」
そう言いながら、桜木の表情は歪んでいた。
「無理しないで」
「んん……でも、入るはずですし……」
はじめの一回は痛いものだと聞いている。
それより、多少痛くても、守屋のはじめてを成功体験にしてあげたい、と、桜木は考えていた。
ただ、多少の痛みなら我慢するが、我慢しきれなくなって、途中でギブアップしてしまったら最悪だ。
そうはならない、ぎりぎりの痛みを見極めなければいけない。
「大丈夫です」
「じゃあ、もう少し入れるね」
守屋が指を第一関節まで沈める。