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駆け込んだのはラブホテル
第13章 はじめての
「慣れるまで動かないから」
「ありがとうございます」
体には激しい異物感を感じながら、この人でよかった、と、桜木は手を伸ばして、守屋のもう片方の手を握った。
「そろそろ、大丈夫です」
「そう? じゃあ、もう少し」
守屋は徐々に中指を沈めていく。
熱くぬるぬるした感触が、守屋の指に絡みついた。
中の温度の高さに、守屋は期待が高まるのを抑えつけながら、ゆっくりと、はじめて使われるだいじな場所を解していった。
「んっ……」
「痛い?」
守屋はすぐに指を止める。
「いや……んん……大丈夫」
「本当に? 無理しないで」
「大丈夫、です」
「じゃあ、動かすね」
守屋は、指をゆっくり抜き差ししたり、内壁の一部を探るように撫でたりした。
「大丈夫?」
「はい、ありがとうございます」
同じことを、指を二本、三本と増やし、そろそろいけるかな、と、守屋は一旦指を抜くと枕元のスキンを開けて自分自身に被せた。
「手馴れてますね」
「練習したからね。この一週間」
その台詞が嬉しくて、桜木の下がきゅっと締まった。