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駆け込んだのはラブホテル
第13章 はじめての
守屋は必死で自分を落ち着けようとするが、さっきの柔らかく沈む肌の感触が手に残っていた。
桜木は、黙って待っていてくれた。
「桜木さんが、すごく……可愛くて」
守屋が、隣の桜木のほうにそっと下から手を伸ばす。
はじめに触れたのは、ベッドに広がったスカートだった。
手探りで彼女の位置を確かめて、優しく、優しくと自分に言い聞かせながら抱き締める。
桜木のニットは胸に引っ掛かって、落ちてはいなかった。
滑らかな素肌が指に触れた。
さらに手を上に滑らせると、たくし上げられた服を経て、桜木の柔らかい髪に触れた。
首筋に手を添えて、守屋は桜木にキスをする。
頬に、それから、唇に。
さっきより要領を得たキスを重ねているうちに、桜木の体も温まってきて、守屋は思い切って舌で桜木の唇を舐めた。
「……ん……」
守屋の腕の中で、桜木が小さく喘ぐ。
「口、開けられますか」