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第13章 はじめての

「桜木さん……もっと、したい」

　直接、直接がいい。



　下着を脱がせる暇を惜しんで、守屋は下着を指でひっかけて横にずらした。
粘り気のある液体が糸を引いた。



　守屋は、本能のままそこをしゃぶった。
すべて舐め尽くしてやりたかったけれど、舐めれば舐めるほど奥から愛液が滴ってくる。
蒸れて濃度を増した桜木自身のにおいに、くらくらした。
ここに、今から挿れるんだと思うと沸騰しそうなぐらい興奮した。

桜木の喘ぎ声で、マックスまで大きくなっていたはずの守屋自身が、更に大きく硬くなったような気がした。



「あ、ゃ、だめっ、もりや、さ、あぁっ！」

「だめ？」

「だって、きたな、あっ……！」

「気持ちいい？」

「ん……っしらな……っ」



　知らないといいながら、桜木はまるで守屋の口に押し当てるように腰を浮かしていた。
腰は小刻みに揺れていて、守屋は東京の満員電車での桜木を思い出していた。