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レム睡眠官能姦淫行動障害の僕
第26章 レム睡眠官能姦淫行動障害

過激な夢だと言いながらもお医者さまは、なおも納得できないのか平然とした顔つきなので、次々に夢の凄惨さを訴えました。
「この前なんかはマッターホルンの北壁で、下着姿の隣の奥さまに誘惑されてハメ合っていたら、旦那さまに見つかって頂上から突き落とされて、目覚めたら床に脳天を打ち付けて、頭蓋骨にヒビが入って失神していましたよ」
「うーむ、それは命懸けでしたねえ……」
「今朝見た夢は潜水艦の中で、チャイナドレスの裾を開いて叔母さまとハメ合っていたら、機雷に接触して爆破して海中に放り出され、サメに食いつかれてベッドから落ちて頭蓋骨を打ち付けていました」
「ほほう、潜水艦でねえ……」
「こんな夢ばかり見ていたら、僕は頭蓋骨を破壊されて死んでしまうかもしれません。先生、何とかならないのでしょうか?」
「はいはい、分かりましたよ。目覚める直前に夢を見て、睡眠中に手足が動いてベッドから落ちる。一般的に診断すれば、レム睡眠行動障害による症状と思われてしまいますね。しかし、決定的に違うのは……夢の内容です」
「何ですか、レム睡眠とか、夢の内容が違うとか……?」
「人はノンレム睡眠中に熟睡し、レム睡眠中に夢を見るのです。ところが、あなたの場合はねえ……」

