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レム睡眠官能姦淫行動障害の僕
第26章 レム睡眠官能姦淫行動障害

呆然として動揺する僕に、お医者さまは信じられないような病症の説明を畳みかけてきます。

「精嚢で眠っていた淫靡菌が、性に目覚める小学5年生の思春期に覚醒して、新鮮な精液を栄養としてマリモのように成長し、次第に症状を悪化させていったのですよ」

僕はゴクリと唾を飲み込み、お医者さまの話に耳を傾けます。

「あなたの性的本能が、淫靡菌に支配され始めているのです。このまま放っておけば夢の中だけに収まらず、衝動的に痴漢や強姦などの性犯罪に走る恐れがあります」

「そんなバカな……」

「その証拠にあなたは、隣の奥さまの密子さんとの夢を見て、何としてもヤリたいと思ったではありませんか。左隣の未亡人ともヤリたいと、路地裏のスナックへ行くんだと決心したではありませんか。決心したという事は、行動に移すという前兆ですよ。すべては淫靡菌の誘導で、レム睡眠中に脳が反応して命じているのですよ」

「な、なぜ僕に……そんな細菌が?」

「あなたの祖先の誰かがウイルス感染し、お父さんからDNAを引き継いだのでしょう。誠に稀有な遺伝なのです。今は夢の中だけで抑えられていますが、脳神経が犯されれば、仮睡眠中に手足が動いて痴漢や強姦という行動に走るのですよ」

「うむむむ……」

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