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女子大生みお、羞恥の課外授業
第1章 出会い
料理は素晴らしかった。

ひと皿ひと皿が絵画のように美しく、伝統的な手法と現代的な手法が見事に融合している。

だが残念ながらみおにはその素晴らしさを楽しむ余裕が無い。

自分の作品に沙希がどんな評価をくだしたのか?
自分は芸大生を続けられるのか?

その不安を棚上げしたまま純粋に料理を楽しめるほどみおのメンタルは強くない。

デザートの桃のコンポートを食べ終わると、沙希がみおの顔を正面から見る。

「みおちゃんの作品を見せてもらった感想だけど……」

みおに緊張が走る。

「センスは感じるわ……でもまだ殻を破れていない気がするのよね……」

そこまで言って、沙希がみおの目を見つめる。

「みおちゃん、もしかして処女?」

「えっ……いえ……あの……」

「ふふ、わかりやすいわね……それからちょっと無理していい子を演じてきたでしょう?」

「はい、母の苦労を知ってるから……」

今度は素直に認める。

確かにシングルマザーの母親の苦労を知っているだけに母親を悲しませたくない意識は強かった。

「処女なのも優等生を演じてきたのもそれ自体は個性だからいいんだけど……みおちゃんの場合は、もっと世界を広げる必要があると思うのよね……私にその手伝いをさせてくれないかな?」

「あの……どういうことですか?」

「じゃあ、はっきり言うわね……みおちゃんに個人的奨学金を渡す条件は月2回私と会って私のお遊びに付き合うこと……それでどう?」

「沙希さんのお遊び?」

「そう、みおちゃんが今まで知らなかった体験をいっぱいさせてあげるわ……きっとみおちゃんの創作活動にもプラスになるはずよ……できれば今返事をくれるかな?」

沙希がみおの目を見つめ続ける。

どうしよう?
沙希さんのお遊びって何?
全然わからない……。
でも、大学に残るには沙希さんにすがるしかない……。

「わかりました、よろしくお願いします」

みおが沙希に頭を下げる。

「交渉成立ね、じゃあさっそく行きましょう」

沙希が笑顔になる。





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