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ある日、突然に・・・
第6章 「まゆ」との場合⑥
我々はカフェで世間話をした後
ゆっくり歩きながら映画館へと向かった。

・・・

・・・

映画館は思っているより混んでいたが
見る予定の映画は封切りからだいぶ時間が経過し
我々以外に客は数えるほどしかいなかった。

コーヒーをコンセッションで購入。
事前に購入していた最後列の席を探し出し
彼女を私の左に座らせ席に着いた。

私たちの横並びには誰もいない。
5~6列、右前方に男女のペアがいるだけ…

場内が暗くなり予告編が始まる。
本編が始まりさらに館内は暗くなる。

・・・

・・・

映画が始まって10分経過した。
私は感情を抑えきれずに彼女の膝上の手に私の手を重ねた。

…嫌がる様子はない。
初めて触る彼女の手は柔らかく緊張しているせいか少し冷たい。




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